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2008/12/16 (Tue) 20:59
きょうは朝から、通勤の電車の中でブログに書くことを考えていた。
それはとても整然としていて、是非書き留めておきたいとそのときは思った。
だけど、どんなに正確に表現しても、書いたところで何にもならない。
せめてあなたに気持が伝わればと思うけど、あなたはそういうつもりで読んではくれない。

駅の構内を歩く私は機嫌が悪い。
普通の速さで歩かない奴とか、すれ違う時によけない奴が多すぎるから。
もう、私の方から避けるのはやめよう。
「ぜったい譲らないよ」という気持ちを強く持つと、案外、相手がよけてくれる。
そういうオーラがでているのかも。よくない傾向だ。

それでも、目の前を横切る莫迦者がいる。どうして譲ろうとしないんだ、おまえ。
私は避けない。
それでも避けようとしない奴は、「運悪く」足を引っ掛けてしまうことがある。
狙ってやってるようには見えていないはずだ。文句言ってきた奴はいなかったのだから。

いるんだよね。
ノイズキャンセル機能付きのヘッドフォンで大音量を鳴らしてる私の耳にも、遠くで叫んでる声が聞こえた。ヤバい系のを蹴っ飛ばしてしまったらしい。
・・・にしては、現場からもう5~6歩遠ざかったぞ?
と思ったとき、背中を「とんとん」と指で突つかれた。
一瞬、無視しようと思ったけど、「どうせ、ろくでもない人生なんだから、一度くらいそれ系の人に殴られるくらいしておいてもちょうどいいくらいだな」と、振り返ることにした。

「ぶつかってすみませんでしたぁ」

???

一瞬、何が起こっているのか分からなかった。
そこにいるのは、さっき怒鳴り声をあげていた野蛮な男とは全く違う印象の、背の低い、あまり屈強そうには見えない、だけど、妙に「反発しない方がよさそう」と思わせる雰囲気の、私より少し若いくらいの男が、一度下げた頭をゆっくりと上げて私を見ていた。その眼は、怒りを抑えようとする強い意志を感じさせるものだった。

「あ。すみませんでした。」

うんうんと軽く頷いてから、男は改札口へ向かった。

完敗。

そのときから、なるべく自然に相手に道を譲る、元の私に戻ったのは言うまでもない。
初秋の頃のお話でした。
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